一枚の特選フォト⌈海 & 船⌋
シンガポール海峡(2): 海峡の向こうにインドネシア (バタム島) を臨む
シンガポールのセントーサ島 (全島が複合型巨大リゾートパーク) からシンガポール海峡を俯瞰する。右上方に大型貨物船が左方向
(マラッカ・シンガポール海峡から南シナ海方面)へと航行している。
正面の彼方の水平線上に薄らと見える陸地は、インドネシア・スマトラ島とシンガポールとの間に点在する小島嶼群のうちの一つ、
バタム島 (Batam Island) である。
マラッカ・シンガポール海峡は、マレー半島およびシンガポールと、インドネシアのスマトラ島との間に位置する。その全長は約1,000km
にも及ぶ。東アジア地域と、インド亜大陸・中近東地域とを結ぶ、あるいは太平洋とインド洋、乃至は南シナ海とアンダマン海とを結ぶ、
最短にして最も経済的な航路として古くから利用されてきた国際海上交通の大動脈であり、また要衝でもある。
マラッカ・シンガポール海峡の地理的範囲としては、シンガポール南西端と、対岸のインドネシアのカムリン島 (Pu. Karimum Kecil) とを
結ぶ線より西側をマラッカ海峡、東側をシンガポール海峡と呼んでいる。
1) マラッカ海峡での最狭隘部は、インドネシアのルパット島 (Pu. Rupat) 北端のメダン岬 (Tg. Medang) とマレーシア・トゥアン
岬 (Tg. Tuan) との間で、その幅員は約37㎞である。
* マラッカ・シンガポール海峡の通航帯の概略全図
[ホームページ「船の生活 関所・マラッカ」所収] |
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セントーサ島からの俯瞰画像である。水平線辺りに、シンガポール海峡の通航分離帯が左右に伸びる(下記海図参照)。
左方向が南シナ海方面へ、右方向がマラッカ海峡、アンダマン海を経てインド洋へと通じる。 * 画像1: 中央に浮かぶのがブラニ島 (Pulau Brani) で、島のほぼ全体がコンテナヤードである。その左側対岸にもコンテナ埠頭が広がる。 左遠方にはシンガポールのビジネス中心街の摩天楼がそびえる。 * 画像2: 水平線上に見える島嶼はシンガポール領で、右からセバロク島 (Sebarok Island)、セント・ジョンズ島 (St-John's Island)、 少し離れてクス島 (Kusu Island) である。下記海図に示されるように、この辺りの海峡が最も狭隘な水路である。 * 画像3: セントーサ島南西岸沖の外港に停泊する数えきれないほどの船舶。 1. [拡大画像: x24898.jpg] 2. [拡大画像: x24897.jpg] 3. [拡大画像: x24896.jpg] |
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3. 画像左中央にある船マーク(青色)が、大型クルーズ客船ターミナルのある「Harbour Front」である。そのすぐ右下の逆三角形の島が
セントーサ島である。そのすぐ上にある小島がブラニ島で、そのほぼ全島がコンテナヤードである。ハーバーフロントを起点に、
海図上に多くの白線が引かれているが、対岸のインドネシアの島嶼との間を高速フェリー定期便が行き交う。それらの航路は
シンガポール海峡を横切る。右上の飛行機ロゴはチャンギ国際空港。 [拡大画像: x24906.jpg] 4. ある船会社の高速フェリー定期便の航路が破線で描かれている。最右の破線は、インドネシアのバタム島の小さな入り江奥にある 「International Ferry Terminal Batam Center」へ向かう航路である。 [拡大画像: x24907.jpg] |