一枚の特選フォト⌈海 ＆ 船⌋

中米・ニカラグア太平洋沿岸の漁村エル・アスティジェーロの風景
－　ウミガメ保護への取り組み　－

地球史上2億年前からずっと海に生存し続けてきたウミガメ。中米・ニカラグアの太平洋および大西洋(カリブ海)沿岸沿いにはウミガメの 天然の繁殖地がたくさん点在する。ニカラグア政府、地元関係者、環境保護団体などが、ウミガメの保護や繁殖地の環境保全、 環境教育などに取り組んで来た。 エル・アスティジェーロの白砂青松の長い砂浜はウミガメの繁殖地となっている。浜の一角に、画像に見るような卵の人工ふ化・繁殖場 (vivero de tortugas marinas) を設けて、その繁殖率の向上に取り組んでいる。隣村のチャコセンテ (Chacocente) は国内でも有数の ウミガメの上陸・産卵地である。 ニカラグアで観察される主なウミガメとしては以下のものが挙げられる(スペイン語名/学名/英語名/日本語名)。 ・　tortuga paslama; Lepidochelys olivacea; olive ridley turtle. ・　tortuga verde; Chelonia mydas; green turtle;　アオウミガメ(青海亀). ・　tortuga tora; Dermochelys coriacea; leatherback;　オサガメ. ・　tortuga torita o verde del Paci'fico; Chelonia mydas agassizii; black turtle. ・　tortuga cabesona; Caretta caretta; loggerhead turtle; アカウミガメ(赤海亀). ・　tortuga carey; Eretmochelys imbricata; hawksbill turtle;　タイマイ. 中米メキシコからパナマまで中米諸国を縦貫する国際幹線道路・パンアメリカンハイウェイ。 ニカラグアの首都マナグアから南東方向に (隣国コスタリカ方面に) ハイウェイ (国道2号線) をたどり、細長いニカラグア湖としばらく 平行して走る。左手に標高1200ｍほどのモンバチョ火山 (Mombacho) を通り過ぎる頃、オチョモゴ (Ochomogo) という川に架かる橋 (かつて日本政府の無償援助で架け替えられた) にさしかかる。その橋周辺の村をパソ・レアル・デ・オチョモゴ (Paso Real de Ochomogo) という。橋を渡ってすぐにハイウェイからそれて未舗装道路に入る。エスカランテ (Escalante) を経て、ラス・サリーナス・デ・ ナグアラパ (Las Salinas de　Nagualapa) 村の分岐点にさしかかる。右に行けば、太平洋沿岸の漁村 エル・アスティジェーロ (El Astillero)、ウミガメの繁殖地として有名なチャコセンテ (Chacocente) へとつながる。 左に行けば、「ニカラグア運河」の太平洋側の入り口にあたるブリット (Brito)、およびトーラ (Tola) へとつながる。 [拡大画像: x21260.jpg][2009.03.01．ニカラグア・太平洋沿岸漁村エル・アスティジェーロにて]

1 2 3 4 1.　パンアメリカンハイウェイからそれてエル・アスティジェーロに向かう道路脇で見かけた立て看板。「ようこそ！エル・アスティ ジェーロへ」とウミガメ観察地であることをアピールする。　[拡大画像: x24029.jpg] 2.　寒冷紗で人工ふ化・繁殖場を設営している。　[拡大画像: x24030.jpg] 3.　それぞれにウミガメの卵が埋められふ化を待っている。　[拡大画像: x24031.jpg] 4.　エル・カスティジェーロの浜辺風景。　[拡大画像: x24038.jpg] ニカラグアのウミガメのいろいろ 2 [拡大画像: x24039.jpg]>2[拡大画像: x24040.jpg] 出典:　エル・アスティジェーロから数km南のプンタ・テオノステ (Punta Teonoste) の人工繁殖場でのパネル 辞典内関連サイト ・　世界の海洋博物館／中米・ニカラグア ・　ニカラグアの海と船のある風景 [2] [2007-2009] ・　中米ニカラグア運河 ・　ニカラグア運河の旅:　サン・ファン川、サン・カルロス～エル・カスティージョ　 [200902.20-22] ・　ニカラグア運河の旅:　エル・カスティージョの博物館