一枚の特選フォト⌈海 ＆ 船⌋

ステンドグラスのなかの黒船ポーハタン号 [横浜市開港記念会館]

1854年（嘉永7年）に米国ペリー提督率いる黒船艦隊が来航した。旗艦は画像に写るポーハタン号 (USS "Pawhatan") であった。 ペリーは横浜村に上陸して日米和親条約を締結した。また、再来航した折の1858年（安政5年）には、 このポーハタン号艦上で日米修好通商条約が調印された（米国代表は総領事タウンゼント・ハリスであった）。さらに1860年（万延元年）、 同修好条約の批准書を正式に交換するために、日本の外交使節団が太平洋を横断し米国に赴いたのもこのポーハタン号であった。 画像は1917年（大正6年）に竣工し、開館した横浜市開港記念会館の2階にある貴賓階段室を飾る、ポーハタン号来航を題材にした ステンドグラスである。宇野澤組ステンドグラス製作所が製作したオリジナルは関東大震災（1923年・大正12年）により一度は焼失した。 だがしかし、1927年（昭和2年）にはオリジナルを尊重しながら再製作された。 1978年（昭和53年）に会館の改修工事がなされると共に、同ステンドグラスも修復された。 1989年（平成元年）、国の重要文化財に指定され、現在にいたる。 ＊　ポーハタン号：　排水量2,415トン、乗組員300人、当時は米国海軍の最新鋭のフリゲート艦であった。 ＊　1923年の関東大震災により会館のドーム、屋根、内部が焼失した。1927年（昭和2年）、会館の震災復旧 工事が完成した。 [画像撮影: 2016.08.11／横浜市開港記念会館 (Yokohama City Opening Memorial Hall) にて][拡大画像: x27325.jpg]

1 2 1. 会館2階に来賓者らの控室がある。一階からその控室に上る階段の踊り場の窓を飾るステンドグラス全景。　[拡大画像: x27326.jpg] 2. 1917年（大正6年）の竣工当時の会館全景。赤レンガ＋花崗岩造り。時計塔がシンボルとなっている。　[拡大画像: x27327.jpg]