一枚の特選フォト「海 & 船」
千葉県立博物館の海・船・漁を総覧する
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画像1-4(千葉県立博物館での展示物の一部) 1. ツノシマクジラ(角島鯨)の全身骨格標本 2. 利根川と東京湾の間の河川交通に活躍した「通運丸」の模型 3. 伊能忠敬が測量に用いた象限儀(複製) 4. 高瀬舟の模型 |
長い海岸線をもち、太平洋と東京湾に面する千葉県では、漁業、海運、港湾、海洋性レクリエーションなどの海に関わる産業やレジャーが
盛んである。それを反映して、千葉県立博物館では、県内における漁業、海洋生物、内陸河川舟運、和船、製塩、海上防備、魚肥生産、堀割・運河など
にまつわる多くの展示がなされている。
主な展示物
・ クラカケアザラシ、ワモンアザラシ、ゴマフアザラシなどの全身骨格標本(いずれも幼獣標本)。 ・ 揚繰り網漁(あぐりあみりょう)の模型(縮尺=1:100)。 ・ 「魚肥(干鰯・〆粕)の生産」のジオラマ模型、〆粕(しめかす)・干鰯(ほしか)の復元模型、魚油 (行灯などの照明用燃料)、 干鰯俵(ほしかだわら)など。 ・ 河川交通において活躍した船「蒸気船通運丸」の模型(縮尺=1:25)。 ・ 「押送船」・「高瀬船」の舟模型 ・ 伊能忠敬と測量器具/象限儀、伊能尺、測蝕定分儀、半円方位盤、垂揺球儀、量程車、彎窠羅鍼(わんからしん)など)。その他、 日本東半部沿海地図 (複製)、見立算規矩分等集など。 ・ 「会津藩士水泳の額」(複製)と一宮藩の大筒(おおづつ)/江戸時代、江戸近辺の沿岸警備を命じられた大名は台場を築き大砲を 据えて警戒にあたった。
主なパネル展示(説明書きと写真・図絵など)
・ 「山だてによる漁場への到着」(海上の船から見える陸地の複数の目標物体から船位を割り出す方法)。 ・ 「ロランと魚群探知器」の原理について。 ・ 「漁師の一日」。 ・ 「アコウダイとその釣り方」。 ・ 内陸舟運 → 「県下の鉄道・水運発達地図」(通運丸の主要経由地含む)、「利根運河通航量の変遷」、「鉄道の発達と内陸水運」。 ・ 「水運の発達」: 「木下河岸の茶船」 ・ 天保改革と房総 → 「印旛沼堀割工事の計画と様子」(下利根川から江戸湾までの堀割部分の工事分担図絵)。 (注: 幕末の老中水野忠邦は、外国船による江戸湾の海上封鎖に備えて、印旛沼を経由して利根川と江戸湾を結ぶ輸送路の建設を 計画した) ・ 「江戸湾の海防と村々」 → 「江戸湾の防備体制の変遷」。 ・ 「東京湾の防衛」「東京湾要塞群」→「洲崎第一砲台」の模型+「東京湾口に築かれた三つの海堡」(絵図)。 ・ 「内海四十四ヶ浦会合」。 ・ 「醸造業・塩業の発達」。 ・ 稲毛海岸の古風景に関連する史料(古絵葉書など)。
[撮影年月日: 2019年年7月24日/撮影場所: 千葉県立博物館にて]
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千葉県立博物館 「ツノシマ鯨」の全身骨格標本 [千葉県立博物館]
蒸気外輪船「第38通運丸」 (模型)
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