中米ニカラグア、その太平洋沿岸ののどかな漁村ラ・ボキータ (La Boquita)。この漁村に美しい半円形の海岸があるというので、
かつてそれを見るため訪れたことがある。首都マナグアから車で2時間ほどの距離である。前回は満ち潮のタイミング
ではなかったので、海岸の自然美「ハーフ・ムーン」を見ることができなかった。
今回再度訪れるチャンスが巡って来た。だが、今回も潮の満ち干のタイミングをほとんど気にもせず、調べもせず出かけた。
されど、ラッキーの一言であった。潮が満ちて来て、ちょうど半円形となった海岸を、そのすぐそばの崖上から眺めることができた。
美しいハーフ・ムーンを目にできるのは眺められるのはごく短時間である。タイミングが過ぎると、潮がさらに満ちてきて、
半円弧はぐじゃぐじゃになって、訳のわからない曲線に化してしまった。自然がつくりだした美しい曲線を、自然が自ら壊して行く。
そして、潮が引くにつれて再び半円弧の美しい曲線をつくる。ついには岩だらけの、変哲もない海岸の姿に戻って行く。
因みに、思いつきで「ハーフ・ムーン」と名付けてみた。
[2009.03.28踏査][拡大画像: x24088.jpg]
辞典内関連リンク: 中米ニカラグア太平洋岸の漁村風景 [6]-
満潮と干潮の差 (引き潮時の岩だらけの「ハーフ・ムーン」)。
ラ・ボキータは、中米ニカラグア国の太平洋岸の小さな漁村カサレス (Casares) のすぐ近くにある。首都マナグア (Managua) から
南西の方角に位置する。
マナグアから国道2号線 (国際縦貫道路パンアメリカンハイウェイの一部。南方へ下るとコスタリカへ通じる) を走って、カラソ台地
という高みにある町エル・クルセーロ (El Crucero) を経て、さらにディリアンバ (Diriamba) へ。
そこで右折れして地方幹線道路 (2009年には完全舗装された) を通って太平洋岸へ向かう。マナグアからカサレスまで車で約2時間
くらいの行程である。そのカサレスのすぐ北隣にラ・ボキータがあるが、いわば首都近郊の海水浴場といった感じで、海岸沿いに
「海の家」風のシーフードレストランが立ち並んでいる。
綺麗な半円形をした、箱庭のような小さな凹形の海岸があることで有名で、知る人ぞ知る名所である。
この地形を含む海岸一体は「ラス・コルティーナス」 (Las Cortinas) と呼ばれている。「cortina」とはスペイン語で、カーテン、
幕、垂れ幕、幕状の物などの意味である。満ち潮になると、海水がこの凹地に入って来て一枚の幕のように見える。
潮が入り込んで来るそんな凹地が海岸線沿いにいくつも連なり、いかにもカーテンを広げたように見える。
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1. さらに潮が差して来て、綺麗な半円弧をもつ「ハーフ・ムーン」は段々と壊れて行った。だが、その後潮が退くにつれて再び綺麗な
「ハーフ・ムーン」に戻るが、ついには岩だらけの海岸をさらけ出す。 [拡大画像: x24089.jpg]
2. ラ・ボキータの海辺には原色多彩な漁撈用ボートが並ぶ。「ハーフ・ムーン」は画像中央のコンクリート法面の下辺りにある。
[拡大画像: x24090.jpg]
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3. グッドタイミングで「ハーフ・ムーン」を崖の上から見る。差し潮と引き潮の周期がうまく合い続ければ、そのうちに
白い泡は円形に近づく。これを見る機会はかなり稀であろう。打ち寄せる波の強さ、速さ、向きなどの海象条件がそろわないと、
白波は円形をつくりださない。今回、円形に近い「フル・ムーン」を見れることができて、
超ラッキーであった。我ら全員大満足なり。 [拡大画像: x24093.jpg]<
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辞典内関連サイト
・ 世界の海洋博物館/中米・ニカラグア
・ ニカラグアの海と船のある風景 [2][2007-2009]
・ 中米ニカラグア運河
・ ニカラグア運河の旅: サン・ファン川、サン・カルロス~エル・カスティージョ
[200902.20-22]
・ ニカラグア運河の旅: エル・カスティージョの博物館
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