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    第25章 辞典づくりの後継編さん者探しを家族に依願し、未来へ繫ぎたい
    第6節 後継編さん者への幾つかの重要な「お願い」


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  「海洋総合辞典」のデジタルデータやその他の関連情報・資料を譲渡し、辞典づくりの未来を託す日が近づきつつあるとの予感が します。さて、次代(第2代)の後継編さん者へバトンリレーするに当たって事前にご理解を得て適切な対応をお願いしたいこと、 さらには次々代(第3代)の後継編さん者等へとつないで頂きたいことについて、8項目ほど取りまとめました。

  (その1)次代の後継編さん者にお願いしたいことの第一は、ドメインやレンタルサーバー契約の毎年の延長と料金 支払いについてです。 語ることもはばかれるが、ウェブ海洋辞典がネット上で閲覧できるのは、ネット上のアドレス (http://www.oceandictionary.jp)である ドメインを登録し、かつレンタルサーバーに辞典の全データをアップロードし、そのサーバーが世界中のパソコンと24時間365日 繋がっているからです。ドメインとサーバーの両契約について、それぞれに民間会社と契約しているが、毎年必ずその延長手続き と支払いをお願いします。令和3年(2021年)4月でのドメイン登録料は年間3,600円程度、サーバーのレンタル料は同年では年間 4,500円程度であった。だが、毎年少しずつ値上がりし、令和6年(2024年)2月現在では2社あわせ総計1万円近くになります。 それらの経費について毎年自己負担して頂くことになります。

  契約延長の手続きや支払い方法については、第18章の「実務マニュアル(要約・基礎編)」に記されています。なお、より 詳細については、本書附属資料としての「実務マニュアル(詳細編)」に取りまとめる予定です。毎年2~3月期の所得税等の「確定申告」の時期に合わせて、 両契約の満期が到来するようにセットされており、両契約の延長手続きと料金支払いにつき確実な完了を切にお願いします。

  過去数十年におけるいろいろな経験からして、クレジットカードによる「契約の自動延長・自動支払い」とすることを取り止め、 コンビニでの直接支払いとしてきました。両契約は毎年3月27~31日に満期を迎えるので、余裕をみて毎年2月中に更新手続きを完了させてきた。 また、既述の通り、両契約は自動延長に付すことなく、ネットの「ユーザー専用ページ」上で毎年一年単位で個別に、いわばマニュアル 的に更新してきました。とにもかくにも、両契約が期限切れとならないようにすることが最も大切です。毎年、満期までに確実に延長・ 支払いを完了させないと、ウェブ辞典は消去や消滅のリスクに陥ってしまいます。十分なご留意ご配慮を懇請するところです。

  (その2)ウェブ海洋辞典づくりには、幾つかのハードウェアに加えて、ソフトウェアが必要となります。後継編さん者は当然 のことながらパソコンなど電子機器一式を保持し、普通のインターネット環境を維持されていることが必要でです。基本の一つは、 辞典作成ワークのためのパソコン一式です。次いで全データのバックアップのためのハードディスクは重要です。その他周辺機器として プリンター、デジタル・カメラなどがあれば申し分なしです。また、Eメール送受信ができる環境が十分整っていることが大前提 となります。

  別途経費を伴うことになるのが、ネット接続に伴うセキュリティ対策用ソフトです(例: 有料の「ノートン」など)。 データを自宅のパソコン(ローカルディレクトリー)とサーバー(リモートディレクトリー)との間で出し入れするための 「ftp、あるいはffftp」ソフトも必要ですが、ネットからフリーソフトをダウンロード可能です。また、画像加工ソフトも必要と なるでしょう。ホームページを閲覧するブラウザをはじめ、各種の最低限のソフトウェアを擁することも前提です。

  因みに、、ウェブページの作成・更新にはソフトウェアの「メモ帳」があれば十分です(「メモ帳」はタグ命令言語方式に よるウェブ用の「htmlファイル」を作成・更新するために使用する)。「メモ帳」はいずれのパソコンにも インストールされているはずのものです。上記のハードウェアとソフトウェア、ネット環境の整備のいずれについても自己整備して 頂くことになりますが、それら以上には特段必要はないものと思料します。ただし、ネット接続やレンタルサーバー関連のセキュリ ティー強化が今後さらに求められたりすれば、それに応じて追加経費が必要になることはありえます。

  (その3)さて、辞典づくりの未来が託される次代の編さん者に是非ともご理解をお願いしたい諸事項があります。 その一つは、ウェブ辞典の無償公開と、非営利目的での辞典づくりです。 ウェブ海洋辞典は、1996年頃のネット上での初公開以来ずっと今日まで、ウェブ運営を通していかなる収益を得たことはありません。 無償にて広く一般公開すること、また非営利的での運営を貫いてきたところです。編さん者が順次代わることがあっても、ウェブ サイトを通していかなる金銭的利益を求めず、利用者に無償提供していくという基本方針が堅持されることを強く切望するところ です。

  例えば、アフィリエートやバナー広告その他のいかなる方法によっても、その多寡を問わず、収益を得ることは一切してこなかった。 また辞典の運営を通じていかなるの団体・組織からも対価や報酬を得てこなかった。要するに、金銭的対価よりも辞典づくりの自主独立性 を重んじてきたところです。客観的に深謀すれば、辞典づくりのみをもって本業・生業とし生計を営み続けることは先ずもって 期待できないところです。そして、例え収益を得られたとしても、それは非常にわずかなものに限定されることでしょう。 辞典づくりを本業・生業とするものでも、それらを補うための副業とするというものでもないと信じてきました。

  辞典づくりは、生業としても副業としても成り立ち得ないというのが長きにわたる基本的認識です。そのことは、過去35年以上の 語彙拾いと辞典づくりの経験と沈思から得たものです。逆説的に言えば、海洋辞典づくりには経済的基盤をそれなりにおもちである ことが重要な一要素となることを暗示しています。経済的基盤が乏しい場合には、腰を落ち着けて語彙を拾い、辞典づくりを楽しむという ような余裕は生まれてこないものと思料されます。辞典づくりが楽しみどころか、編さん者の人生や生活の重荷になるようでは 心苦しい限りです。ほとんど重荷にはなりえないとの自信をもてる方に巡り会えることを切望する次第です。利益を追い求めないこと を分かち合える方に辞典づくりの未来を託したいと渇望するところです。

  余談ながら、グーグル検索においてキーワード「海洋 辞典」で検索すると、かつてヒット数はおよそ5~600万で、そのトップ に表示されていた(そこには海洋関連の書籍の広告表示がなされていた)。また「ocean dictionary」で検索すると、ヒット数は通常 6~7,000万で、何十年も常にそのトップにランクされていた(広告は表示されていない)。 前者の場合の広告は検索エンジン側での広告ポリシーによるものであり、当方が意図し関与するものではありません。いずれにせよ、 2024年現在ではヒット数の表示はありませんが、ウェブ海洋辞典は過去数十年にわたり常に、検索結果を表示する最初のページの トップに表示されていました(現在でもそのトップ表示は変わりません)。

  (その4)翻って見れば、ウェブ海洋辞典の作成と公開は、あくまで編さん者一個人が自由意思で行なう無報酬のボランティア ワークです。 辞典づくりは、収益を得ることとは全く無縁の「非営利的なボランティアワーク」との位置づけです。ウェブ辞典の初公開の時点から、 いかなる金銭的見返りや対価も得ることなく歩んできました。それはいわば、「海好き・語学好き」な個人が、自身の本業・生業と 並走しながら、その余暇時間を有効活用しながら気長に取り組み、それを人生の楽しみの一つとしてきたものと言えます。

  さらにまた、海の語彙拾いを基本とする辞典づくりが、「生涯にわたる息の長いライフワーク」と位置づけられること を切望しています。編さん者がその生涯を通して気長に楽しみながら取り組むことを想定している訳です。短期間のうちに辞典を 完成させることなど望むべくもないし、また「完成の完」も見通せるものでもありません。一定期間を一区切りにして何度でも 「中締めの〝未完の完″」を繰り返しながら、辞典を編み「進化」させ続けることが想定されているところです。

  (その5)ところで、ウェブ海洋辞典づくりが果たすところや究極的に目指すところは何か。端的に言えば、本業・生業とは別の 息の長いもう一つのトラックを走りながら社会的貢献をなすことであり、「世界でオンリー・ワンと世界ナンバー・ワン」の 多言語デジタル海洋総合辞典づくりにチャレンジすることです。 辞典としてのコンテンツが充実し「進化」し、ネットで一般無償公開することによって、より多くの人に活用されることを 最大の喜びとするところです。その活用によって、本業・生業とは別のもう一つの何がしかの社会的貢献をなすこと、海洋分野 における人々の営みにわずかでも役立てられることを目指してのチャレンジと言えます。また、辞典が果たしたい究極的使命とは、日本からの海洋関連情報の発信と 海外からのそれの受信、即ち海の情報の交換・交流に少しでも寄与できることです。

  (その6)海洋辞典づくりによる社会的貢献によって得らされるものは、敢えて言うならば、無形の「誇りと名誉」だけでしょうか。残念ながら、 得られる対価としてはそれ以上でも以下でもありません。日本語をベースにした「世界オンリー・ワン、世界ナンバー・ワン」の和英仏西葡語・デジタル 海洋総合辞典づくりと、その「進化」のプロセスを通じて得られるものは、ライフロングに及ぶチャレンジに対する「誇りと名誉」 のみであると理解してきました。辞典づくりの励みと原動力になるのは、その「誇りと名誉」だけでしょう。もう一つの励みと原動力 があるとすれば、辞典づくりの「愉楽」だけであると言えます。後継編さん者にあっては、 辞典づくりのそのような無形の意義について共有と理解を頂けることを特に切望するところです。

  たとえ営利を求めたところで、得られるものは極わずかなものに違いありません。極わずかな営利のために、辞典づくりの「誇りと名誉」を大きく 損なうことがあってはならないと信じています。翻って、「世界オンリー・ワンとナンバー・ワン」の辞典づくりにチャレンジし、 それを「進化」させることの「誇りと名誉」をもって、生涯にわたってそのことを楽しんで頂きたい。無償で世界と日本にそれを 供することが、ウェブ辞典づくりの「誇りと名誉」となり、それがまた大きな精神的支え、励み、原動力となると信じます。 その精神性が海洋辞典づくりのに専心的に取り組む根底にあったと思います。 編さん者の本業・生業に新たな社会的貢献への別トラックをプラスすることになることを期待します。収益に前のめりになり、それに執着すればするほど、 「誇りと名誉」をいとも簡単に失い、辞典づくりの「楽しさ」は大きく減殺され、霧散し失われてしまうことを危惧します。 その精神的ダメージは大きいなものになると一人想像するところです。また、一端「誇りと名誉」を損なえば、それを取り戻すことは 難儀なことに違いありません。わずかな収益の皮算用よりも、社会的意義と価値をはじめ、「誇りと名誉」を絶えず心に擁し続け られることを切望します。

  (その7)辞典づくりの現代的意義はどこにあるのか。辞典が一つの「原典」になることを秘かに期待するところです。昨今の情報通信技術や 人工知能(AI)が革命的進歩を遂げ続ける中、他の数多のアナログの辞典・辞書・事典や図書・資料などと同じように、ウェブ 海洋辞典が、時を経てもAIの「原典」として役立つことを期待するものです。敢えてここで綴ることとして、 ウェブ海洋辞典が他の全ての辞典・辞書などと同様に、AIを究極的に常に検証するための「原典」の一つとしての役割を果たし得る ことをずっと長く見守り続けたい。AIは未来社会で底知れない進歩を遂げ利便性を圧倒的に高め、社会の隅々まで入り込むことになろう。 だが、希望的展望として、海洋辞典もそのような一つの「原典」としてAIとも関わり合い、人間のみならずAIの最後の 拠り所となれることを願うところです。

  (その8)もう一つの大きなお願い事として、次々代(第3代)の後継編さん者へのさらなるバトンの引き継ぎがあります。 万が一何らかの事情で、次代(第2代)の編さん者が辞典づくりを止む無く断念する場合、次々代の後継編さん者を求め、 そのバトンを託して頂けることを懇請します。 何らかの止むを得ない事情や出来事のために、辞典づくりを中途で諦めざるをえず継続できなくなった場合、あるいは何十年か後に自然体でその バトンを引き渡したい場合、後代の編さん者(個人)を見つけ出して頂き、バトンリレーをして頂けることを切願します。 辞典づくりが後代に引き継がれていくよう特段のご配慮をお願いします。特に万が一の突発的な不幸の遭遇時に備える上で、第17章と 第18章(「実務マニュアル(基礎・要約編)」)などを役立てて頂ければ望外の喜びとするところです。

  次々代(第3代)の後継編さん者のリクルートについても、インターネットを通じた公募が有効な方法の一つとなり得ましょう。 公募方法や辞典引き継ぎ方法などに関する資料として、第17章全節、並びに第18章「実務マニュアル(要約・基礎編)」などが 参考になるだけでなく、必要に応じてそれらをアップデートのうえ、辞典の全データと共に、後代の編さん者に 引き継いで頂ければ、更に望外の喜びとするところです。

  最後のお願い事として、突発的な不慮の事故などで後代の後継編さん者にバトンを託す余裕が全くない場合に備えての 辞典の引き継ぎに関してです。卑近な例で恐縮ですが、私は2009年に赴任していたニカラグアの辺境の山奥で心臓疾患に襲われ、 まさに奇跡の生還を果たしました。一度は死んだのも同然でした。また、2018年に実兄が突然心不全の発作に襲われ、ほぼ即死の状態で他界した。 長い人生にあっては、突如として何が身の上に起こるか分らない。自身の経験などを踏まえて、辞典づくりの引き継ぎに関し、このような万が一の不慮の出来事に対する幾つかの 備えを模索してきました。

  例えば、不慮の事故などで突然辞典づくりが途絶えることを回避し、その継続性を担保するため、家族などへの口頭による依願だけでなく、 家族宛ての書面をしたため、後継者のリクルートや引き継ぎ方法などを取り纏めてきた。辞典づくりのことだけでなく、ドメインやサーバーの契約 更新のことなどが誰にも知らされることなく両契約の期限切れを迎えてしまった場合には、ウェブ辞典は完全に途絶えてしまうこと になります。また、後継編さん者がリクルートされず、引き継がれなければ同じことになります。

  万が一の突然の不慮の出来事に備えて、ドメインやサーバーの契約延長や支払いに関する当座の対処、ネットでの後継編さん者の 公募などによる後代の編さん者のリクルート、そのバトンの引き継ぎに関する重要な実務事項、辞典づくりにおける留意事項、その他参考となる 事柄を一括して取りまとめてきました。第17章全節と第18章の「実務マニュアル(要約・基礎編)」一式(間に合えば、 「同(詳細編)」)のことです。資料は全ての重要事項を網羅し、家族や後代編さん者にしっかり伝えられるよう出来る限り仔細に 綴ってあります。全ては、契約延長・支払いと並行して、リクルートを託される家族らが後代編さん者を求め、かつスムーズに バトンリレーできるようにしておきたいという強い思いからです。次代の編さん者におかれても、 万が一の備えとして、口頭メッセージおよび書面にてご家族などへ申し送り、後代へバトンが引き継がれるよう、心中より懇請いたします。

[追記] 初回のネット公募で後継編さん者が決まらなかった場合でも、半年あるいは一年後に、場合によってはそれ以上の間をおいて、 幾度となく試して頂くことを切望します。辞典づくりに情熱をもって真摯に向かい合って頂ける後代の編纂者に出会うまで、 リクルートを諦めるという選択肢はないという事情にあることをご理解下さるようお願いして止みません。

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    第6節 後継編さん者への幾つかの重要な「お願い」


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